概要・特徴
遺跡名 | 下平野遺跡 |
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所在地 | 田布施町 |
主な時代 | 古墳時代 中世 |
下平野遺跡は、才賀川の南側に形成された丘陵先端部の台地上に立地する集落跡です。
台地の北端付近では、調査区をほぼ東西に横断し、東に向かって流れる溝 を確認しました。溝を埋めた土の上や溝の周辺には、多数の柱穴や土坑(穴)等の遺構が密集しており、溝が埋没した後、集落が営まれたとみられます。
集落は、13~14世紀の掘立柱建物によって構成されており、廂をともなう建物も確認しました。出土遺物には、多数の土師器皿のほかに、東播系須恵器の鉢や常滑焼の甕、青磁や白磁、中国銭等、他地域からの搬入品も多くあります。このことから、当地域の中でも有力な集落であったと考えられます。
また、遺構外からは、古墳時代中期前半の土師器の壺・甕が多数出土したほか、めずらしい遺物として、縄文時代早期とみられる「トロトロ石器」も出土しました。