まいぶん山口

公益財団法人山口県ひとづくり財団 
山口県埋蔵文化財センター

阿弥陀寺 防府市

現在の阿弥陀寺伽藍(左)と調査区(右)

概要・特徴

遺跡名 阿弥陀寺
所在地 防府市
主な時代 鎌倉時代

 阿弥陀寺は、防府平野の北東縁にある大平山の西側斜面に立地し、現在の阿弥陀寺の中心伽藍から東側に約100mの地点に位置します。

 調査の結果、尾根の斜面を造成した平坦面上に、計画的に配置された基壇をもつ礎石建物1棟、門の礎石、石段、石垣等を確認しました。また、基壇造成土中から火葬遺構1基、基壇の南西側に方形石組1基を確認しました。

 出土した土師器や放射性炭素年代測定の結果から、礎石建物をはじめ旧境内を構成する遺構の年代は、阿弥陀寺創建年代より下る13世紀後葉〜14世紀初頭と考えられます。また、方形石組は、近世後期の囲炉裏等の基礎の可能性があります。

 礎石建物は、その規模や平面形式、付属する石段や石垣の荘厳さ等からみて、本堂形式の仏堂と考えられます。ただし、出土遺物や生活痕跡が少ないことから、未完成の可能性が高いと考えられます。

フォトギャラリー

礎石建物
火葬遺構
現地説明会のようす

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